ちょっとそこ(富山)まで。〜レッツゴー富山・その2〜
大阪・梅田のバスターミナルより、富山行きの高速バスに乗り込む。
片道約5時間という道のりで唯一こだわったのは独立3列シートという事。
隣の人が・・・とかいう前に、少しでもゆったりとしたシートの方が快適じゃないですか。
だから新幹線に乗るときも、指定席で出来たら3列。ゆったり大事。
新幹線でいうと【ぷらっとこだま】のグリーン車が一番好きですけどね。
各駅で且つ新大阪–東京間が片道4時間という過酷なヤツだけど、グリーン車のあのゆったりした座席で爆睡・・・たまらん!
・・・話を元に戻して。
かなりの直前ネット予約だったので、窓際を確保できなかったのは残念。
それでも3列独立シートは良い。
iPhoneのGoogleマップを立ち上げて、自分の現在地確認・・・しつつ、斜め前の車窓より外の景色を楽しむ。
「大阪にこんな所あったのか〜」
「あれ、太陽の塔なんちゃう?」
などと、心の中では大盛り上がり。
簡単やな〜って自分でも思う。
外の景色を楽しむのもつかの間、景色は次第に『田舎』というのにふさわしいものへ。
長閑なのも好きなんやけど・・・如何せん暗くて景色を楽しむレベルじゃなくなってくる。
途中立ち寄るサービスエリアで何の用もないのに律儀に降車するも、どんどん暗く、そして寒くなる一方。
バスの揺れとともに睡魔に誘われた乗客達・・・。
そんな乗客達の目を盗んで、自宅から持ってきたおにぎりを貪り食う。
貪り食いながら、iPhoneで明日以降の予定を立てようとする。
美味しい寿司はさておき、黒四ダムへの行き方は今調べておけば、ホテルに着いてから時間の節約になる。
・・・。
・・・・・・ん?
黒部・アルペンルート再開時期ご案内・・・?
あれ、これってもしや・・・。
黒四ダム行かれへんやんけ!!
ホームページを何回見直しても、2019年3月17日現在(※過去の話ですが)、自分を黒部ダムへ誘導してくれるルートがない。
とういう事は、この旅の目的の半分は未達成が決定した。
美味しい寿司は食べたいが、そもそも食べ物に対して生来頓着がなく、旅行に行ってもコンビニ飯で済ませる人間である。
いくら美味しい寿司が目的の半分を占めていたとしても、それは果たして富山くんだりまで行かなければ食べれないものなのだろうか・・・(富山県民の皆さん、ごめんなさい)。
しかし高速バスは暗闇をひた走る。
止まる事を知らない。
ていうか止まらない。当たり前である。
ここで年に何度か、それも娯楽関係の時にしか働かない灰色の脳細胞が活動を始めた。
富山から長野に行くのはどうだろう?
母の出身地が長野。母方の叔父・叔母も長野に住んでいる。
今は亡き母方の祖父母のお墓も長野にある。
最後に祖父母のお墓まいりに行ったのは、もう7年近く前だった。
行きたい行きたいと思ってはいたけどさ・・・。
関西から長野までアクセス悪いんだよ!!
神戸からだと大阪まで出て、サンダーバードで金沢へ行き、そこから北陸新幹線とか・・・。
直線距離だとそんな遠くないのにな。
まぁそれを抜きにしても、お金がある時には時間がなく、時間がある時にはお金がないっていうヤツです。
祖父母のお墓まいりもしてなかったし、叔父が数年前に病気したのにお見舞いにも行けてなかった有様。
母からの情報はめっちゃフワッとしていて、どんな状態か全く伝わってこない。
ならば、お墓まいりに行った後に叔父の様子を見てこよう!
思い立ったら吉日。
そうと決まれば後は富山で美味しいお寿司を食べるだけ。
一気に気持ちが落ち着いた自分は、事前にアマプラでDLしていた【シン・ゴジラ】をみてニヤニヤするのであった。
といっても、公開当初は映画館で観て非常に後悔した作品。
面白いんですよ、えぇ。文句なしに面白いと思った。
エヴァ好きにはたまらんでしょう。
でもね・・・あらゆる映画・ドラマのジャンルの中で、『恐竜モノ』がホント苦手。
【ジュラシックパーク】は名作だと思うし、原作者のマイケル・クライトンはアメリカの大ヒット医療ドラマで自分も大好きな【ER 緊急救命室】の原作者でもあるので、尊敬すらしている。
でもダメなんだ・・・恐竜が。
【ジュラシックパーク】観て号泣したのが未だにトラウマになってる。
特にあの第1作目の、T-REXがジープの近くに迫ってくる音とともにペットボトルの水が揺れるシーンな!
あの作品を観て、
『ゾンビやお化けには何とかして勝てる気がするけど、恐竜は無理やろ・・・』
と、泣きながら悟った。
これまで観てきた映画の中で、泣きながら悟ったのは【ジュラシックパーク】が最初で最後かもしれない。
続編も一応観たけど、『何で絶対勝てない恐竜をどうこうしようとすんだよ!』っていう一言に尽きる。
・・・で、だ。
【シン・ゴジラ】の地を這う形態のヤツ、めっちゃキモいし、何となく恐竜っぽい。
あれでつぶらな瞳してたら受ける印象も違ったけど、びっくり眼だ。
※白目の中心に黒目があるやつ。
お前のそのフォルム見て、こっちがびっくりだわ!
ここまで書いてなんですが!
それでも【シン・ゴジラ】は一流の娯楽作品なのです、自分にとって。
先の展開が分かっていても、時間を忘れて観てしまう・・・。
長距離の移動には、時間を忘れる物が必要なのです。
【シン・ゴジラ】の面白い場面を何回か繰り返し観ていると、いつの間にか車窓には雨粒が。